情報産業エルム会2月例会の報告

日時 : 平成30年2月19日(月) 午後6時30分から
場所 : 北大東京オフィス (サピアタワー10階)

2月例会は上記の日程で開催し、新入会員も含めて26名の出席がありました。

講師である山本先生には懇親会にもお付合い頂き、充実した例会とする事ができました。

1.講演

【講師】

北海道大学 大学院情報科学研究科
山本 強 特任教授 (S53年工学部大学院卒業)

【テーマ】

「 北海道的 Society 5.0 化戦略 … IoT と機械学習で考える地方再生 」

【講演概要】

先生は自己紹介で、出身が札幌に隣接する長沼町で農家の息子を強調されるほど、北海道に対する愛着が伝わってくる講演でした。我が国で、産学連携が叫ばれて久しくなりますが、当然ながら産学が扱う対象にはギャップがあり、期待通りの実績に繋がっていない状況にあります。しかしながら、先生は民間企業での職務経験があり、大学では実際に産学連携活動として、大学発ベンチャー企業となる株式会社メディカルイメージラボの設立に参加し、取締役として活躍された実績を残されています。そのため、今回の講演ではマーケットニーズを踏まえ、これからの変革に対して示唆に富むお話を伺うことが出来ました。

講演のテーマの一つである IoTに関して、何故 IoTビズネスが立ち上がらないかについて言及があり、下記の指摘がありました。

@ IoT端末だけでは何も出来ず、Cyber Space におけるデータ収集、AI、BigData といった情報連携が必要となる。

A IoTセンサーの電池エネルギーは有限であり、センサーの数、設置場所などを考慮すると、電池交換などの管理コストが経済効果に見合わない。

また、ビッグデータに関しては大量なデータを基に如何に有効な仮説・立証が出来るかが重要な課題であるとの指摘があり、以下の例示がありました。

@ 何故、沖縄では夏に市販米の売上が低下するのか?
  → 沖縄では米をお中元に使う文化があり、その結果として市販米の売上が低下?

A バレンタインデー向けチョコレートの売上傾向を北海道と沖縄で比較すると、北海道の方が2週間程度早く売れ始めるのは何故か?
  →北海道の女性は市販のチョコレートをただ渡すだけでなく、自分で加工した物を渡す
  のではないか?

2.新入会員自己紹介、会員からの情報提供

3.懇親会 (パパミラノ サピアタワー店)

懇親会の様子